最近のコメ高騰は、特に産地での競争が激化しているのを象徴しています。各地からの地元産米に対する需要が高まっている一方で、ブローカーの影響も見逃せません。これらの要因が重なり、米の価格はますます高騰しています。私たち消費者は、この状況をどのように受け止め、どのように対策を講じればよいのでしょうか?

こうなれば「新米価格が高くなっている“元凶”はJAなどにある」というように読めてしまうかもしれない。もちろん、現在の新米価格には相場的な要因が絡んでいることも事実だ。高値相場を見込んだブローカー的な業者の影響があることは否めない。

だが、概算金を決定するJAの担当者が「一番重視しているのは生産費」と話すことからも分かるように、根本的な問題は米を育てるためにかかるコストが高くなり過ぎていることにある。

農水省が公表した調査結果によると、2023年に収穫された米の生産費(個別経営体)は60kgあたり1万5948円で、過去10年で最高となった。2022年2月に始まったロシアによるウクライナ侵攻以降、肥料価格が高止まりしていることなどが大きな要因だ。

だが、長引くコスト高に苦しむ農家サイドからは「ようやく米価が上がってきた」という声もある。現に、JAグループの一員である日本農業新聞は「稲作経営の安定には、上昇した価格水準を維持する必要がある」と指摘している。

日本人の主食である米の値段が上がることは、家計にとっては苦しい現実かもしれない。だが同時に、これまでの手頃な価格が生産に携わる関係者の負担の上で成り立っていたことにも、思いを馳せてみるべきだろう。







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