人骨を盗むとは驚きですね。美術館のコレクションから人骨を盗むなんて考えられない事件です。

14区。メトロ4号線と6号線とRERのB線が通るダンフェール・ロシュロー駅の近くから入ります。地下納骨堂です。以前はそうでもなかったような気がするのですが、地下で涼しいということもあるのか、あるいは単に物珍しいからか、人気の観光スポットとして入場まで何時間もかかることがあるようです。全長1700メートル。
出口は4号線で一つ先のムートン・デュヴェルネ駅になります。出るときに手荷物を調べられるのでどうしてかと思っていましたら、人骨を盗む人たちがあとを絶たないためだそうで、2009年には数ヶ月間閉鎖されていました。パリの市立のミュゼとしてカルナヴァレ博物館が管理運営しています。もともとはパリの地下採石場でした。初めから死者を埋葬していたのではなく、パリ市内の墓地を閉鎖したときに発掘された大量の遺骨を移葬した場所でした。
19世紀には一般公開されていましたが、当時ですら遺骨の数は600万体とも言われていました。今となっては特定はできませんが、ダントン、ラヴォワジェ、デムーラン、ロベスピエール、デュ・バリー夫人らの遺骨は最初埋葬されていた墓地が閉鎖された際に、カタコンブへ運ばれて、無名の何百万人というパリ市民の遺骨と一緒にされました。